なにしろ70年ぐらい年賀はがきの印刷をやっています。
戦後まもなくはガリ版刷りの年賀印刷。ガリ版?鉄板やすりに蝋原紙をのっけて、鉄筆でガリガリひっかいて書き込み、ローラーでインキを上からなすって紙に刷り込む…まあ説明はこんなところで勘弁して頂いて…
鉛の活字がいっぱいはめ込まれた棚柵から活字を選びだし、組板にはめ込んで作文する。活版組版をテキンという手漕ぎの印刷機ではがきに刷り込む…活版印刷。これ結構長く続いていました。
それから、タイプライター、そして写植による製版の時代を経て…
現在は、ご存知デジタル時代。
こんな印刷となっているわけです。
変遷しないのは当店「コタカ」の手造り作業です。
店のオヤジは、当初のガリ版時代からの生き残り老職人です。扱う機器は現代機器になりましたが、作業過程は手造りです。お客様のご要望を第一に、一品一品仕上げています。
もうこんな街の手造り印刷屋はなくなりました。
ス-パーなど今年は郵便局でも、賑やかに「年賀はがき印刷」のお客を呼んでいますが、みんな大手の窓口です。
昔は「年賀印刷」は街の印刷屋だけがやっていました。手間がかかるのと小回りなので、大手は関心なく、すべて下請け回しでした。
仲間がいなくなって、いささか寂しい想いです。
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